うなぎあれこれ…またまたリターンズ

今年の夏、ウナギは本当に食べられなくなる“危険性”が起こりうるかもしれません。
日本の太平洋沿岸部では12月以降から春にかけて、南方で産まれたニホンウナギの稚魚が黒潮によって流されてくるため“シラスウナギ漁”が始まります。
捕獲されたシラスウナギは養鰻池に放され、年間で最もウナギの需要が多い7月の「土用の丑の日」に間に合うように“短期畜養”されています。

さて、この原稿を書いているのが一月中盤でシラスウナギ漁が解禁になってから一月が経過しましたが、今期のシラスウナギ漁は前年比で1%しか水揚げされていません。
例年に無い“記録的不漁”で、このままゆけば史上最低の水揚げ量となる恐れがあり、シラス漁関係者や養鰻業者はシラスウナギの確保が難しくなるのは必至です。
最近ではコンビニやスーパーなど小売店にて、「土用丑の日」のウナギ商戦が活発になっていますが、非常に品薄になる可能性もあるためウナギ商戦の縮小、中止、または単価の大幅な値上げなどが予想され、庶民にとってウナギがますます“高嶺の花”になってしまいそうです。

静岡県は漁が解禁になった昨年12月の水揚げ量は“184グラム(キログラムでありません!)”と前年の0.04%、鹿児島県では半月の間に483グラムの水揚げがあり、これは前年の0.6%しか獲れていません。
また、宮崎県は水揚げ量を公表していませんが「例年よりも非常に悪い」とコメントしています。
シラスウナギ輸出が盛んな台湾も同様で、水揚げ量は前年の1%程度と非常に低迷している状況です。
そして前期の11月、12月(2016年)の二か月の間に約6トンのシラスウナギが国内の養鰻池に放たれましたが、今期はまだどこの養鰻池にも投入されていません。
水産庁では漁が本格化する1月以降、どれだけシラスウナギの水揚げ量が推移してゆくのか見守りたいとしています。

そもそもニホンウナギ自体が「絶滅危惧種」にリストアップされており、資源保護のためにワシントン条約で規制するべきという声が高いのです。
日本では盛夏にウナギを食べて元気をつけるという文化が昔より根付いておりますが、ニホンウナギが絶滅の危機が本格的になった今、そんなことも言っている場合ではないのかもしれません。
画像出典元:http://emunodinner.com/400

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