蒲鉾のおはなし その3

前回ではかまぼこを作るために、使える魚は限定されるところまでおはなししました。
さて、蒲鉾を作るために使われる魚はどんなものがあるのでしょうか。
蒲鉾を作るために適した魚はタラ類、サメ肉、イトヨリ、ベラなどの白身肉となります。
なかでもオキギス、グチ、エソ、ムツ、ハモ、ヒラメなどの肉は高級品の製造に使われているのです。
魚の身以外に、卵の白身や砂糖、塩、みりんなど味を調えるものがたっぷり入るので、製造コストは高くなってしまいますが、考えようによっては魚のように食べられない部分はなく、そして水分は生魚より多く、また特に手をかけて料理をすることなく美味しく食べられるので、それほど高いものではないでしょう。

蒲鉾を作るには魚の白身だけを使用するので、血合い肉や内臓、血液、脂肪など余計なものを全て取り出すことから始まります。
余計なものを取り除いた白身肉は三枚に卸して、肉と皮に分離します。
そして処理が終わった肉を袋詰めにして、水に漬けてよく晒します。
この晒し方は作る地方によって違いがあり、関東では十分に晒し作業を行いますが、関西では晒しはそこそこにして終わらします。
現在では関東、関西で大きな違いがないかもしれませんが、昔は地方によって作る人の思いや食べる人々の嗜好に大きな違いがありました。
関東の場合であれば人々は見栄えのいい白いものを好むので、味は二の次できれいなものをつくるためによく晒し、関西は見栄えよりも美味しさなど味が第一なので、少しばかり見栄えが悪くても味を第一にして晒す作業は控えめになるのです。

水で晒した白身肉は石臼などですり潰し、このときに卵の白身、砂糖、塩、みりん、デンプンなどを投入して練り合わせます。
本来塩を加えることですり身に粘り気がでてきますが、最近では後の作業で成形しやすくするために増粘安定剤など食品添加物を加えていることもあります。
練り合わせた身は「手付包丁(附包丁)」というヘラのような形をした包丁で半円形上に成形したものをかまぼこ板の上に盛り付けますが、機械や型抜けで成形する製造者も多いです。
盛り付けが終ると蒸し作業に入ります。
そのほか蒸し以外に焼きや、茹で、揚げなど様々な方法で製造されています。
ちなみに茹でて作ったものははんぺんやつみれ、揚げは鹿児島名産“薩摩揚げ”となり、これらも広義の意味での“蒲鉾”になるのです。
ああ、おでんが食べたいなぁ。
画像出典元:http://jp.bloguru.com/kobenooisan/179742/2013-07-20

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蒲鉾のおはなし その2

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