海のエコラベルと水産資源持続可能性

「海洋管理協議会」ってご存知ですか?
正式には“Marine Stewardship Council 通称:MSC”という名称で、ロンドンに本部があります。

1990年代にカナダ近郊のグランドバンクで獲れていたスケソウダラが乱獲により資源量が急減してしまったことをきっかけに、1997年に世界自然保護基金(WWF)とスケソウダラの加工食品販売を手掛けているユニリーバ社が主体となって設立されました。
1999年には両組織から独立して、非営利団体として活動をしています。

MSCは国際連合食糧農業機関(FAO)が定める“責任ある漁業”の環境規範に則り活動を展開していますが、さて“責任ある漁業”とは一体どんなことでしょう。
この理念は環境や次世代の人類にも配慮した水産資源の持続的開発と利用を実現するための漁業、そしてこれは決して強制されることではなく漁業に携わる全ての国々や人々が“自ら責任を持って実現すること”を期待するものとされています。

そしてこのコンセンサスの実行として漁業操業、漁業管理、漁業沿岸域の統合、漁業に於ける水産資源の生態アプローチ、養殖開発、養殖に於ける生態的アプローチ、遺伝子資源管理、水生物の健康管理、海洋漁業の持続的開発に関する指標、不法操業などイリーガルな漁業を阻止するための行動計画、水産貿易など様々な指針が制定されています。

さてMSCでは自身が策定した環境基準によって、第三者機関が水産資源保全と海洋環境保全に責任ある漁業者の認定を行い、基準を満たした漁業者には「MSCエコラベル」を表示することが出来ます。
現在全世界中で約7%の漁業者がエコラベルを取得しています。
そして日本国内でも最近ではMSCエコラベルを認定する漁業者、販売者が存在します。

有機野菜や無添加食品の宅配システムでお馴染みの「らでぃっしゅぼーや」では2017年11月30日にMSCエコラベルを認定したことを公表しました。
同社によると販売している水産製品について、資源管理や海洋環境を考えたものを優先的に取り扱っているとしており、具体的には次の通りです。
「天然もの」については国内の漁港で水揚されたもの、また海洋資源に配慮した持続可能な漁業によって水揚げされたもの、「養殖もの」は海洋環境保護に責任ある養殖業であるものとしています。
これからは農産物や水産物が「安い」、「いつでも手に入る」ということから、生産者や環境を配慮した商材であることが重要なファクトになることでしょう。
画像出典元:https://blogs.yahoo.co.jp/arachin0/1962554.html

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