稚内に全国からのイカ釣り漁船が集結している訳

ここ数年、全国的にスルメイカが不漁続きですが、北海道稚内市の沖合では7月より好調な漁が続いており、連日スルメイカを求めにやって来た日本全国の漁船が集結しています。

日本海側のスルメイカ漁は、例年夏になると本州から北海道南部にかけて沖合で行われていますが、ここ数年は日本海の海水温が高く不漁が続いていました。
本年6月1日の漁解禁日から暫くは例年以上の不漁でしたが、7月に入り稚内市など北海道北部の沖合では好調な漁が続いており、スルメイカを求めて全国からイカ釣り漁船が集結する状態となっています。

毎朝稚内港では地元の北海道をはじめ青森県、岩手県、鳥取県など全国からやって来た漁船30隻ほどが漁を終えて、獲れたてのスルメイカを次々に水揚げしています。
稚内の漁協によると、7月の稚内港のスルメイカの水揚げ量は503トン、去年の同月と比べて15倍という驚異的な数字、8月に入っても漁は好調です。
鳥取県からやってきた漁船の船長は、この稚内付近以外ではなかなかスルメイカが獲れなくなっている。自分の地元の境港から直接来たが、沢山水揚げ出来てよかったと満足げな様子です。

北海道立総合研究機構・稚内水産試験場によると、ほかの地域が不漁のため稚内に漁船が集まっているため、稚内港の水揚げが増えたことを前提に、好調な漁が続く理由は海の環境が変わって稚内沖に新たにイカが集まる漁場が形成された可能性があるとみています。
稚内港でスルメイカの好調な水揚げが続いたこと受け、地元では消費者や加工など水産関連業者から喜びの声が上がりました。

稚内市内のスーパーや鮮魚店では連日、稚内港で水揚げされたばかりの新鮮なスルメイカが並び沢山の客が買いにやってきます。
鮮魚店では生イカを例年より多く販売しており、この新鮮な生イカが目当てのお客が多いとのことでした。

そしてスルメイカ豊漁の風は氷屋さんにも吹いています。
イカ漁の漁船が使う氷を供給している稚内市内の製氷工場では、連日大量の氷が売れており例年の2倍以上の売上高を記録しました。
製氷が間に合わないので、札幌などほかの地域から氷を仕入れることを検討しています。

スルメイカ豊漁旋風が吹いている稚内ですが、全国のスルメイカ漁獲量となると記録的な不漁だった去年の記録をさらに下回っている不漁なのです。

スルメイカ漁は2016年の全国水揚げ量が過去30年で最も少ない記録的な不漁でした。
そして今年6月まで、北海道から本州にかけての日本海側地区で、水揚げされたスルメイカは5,990トンと昨年同時期を23%も下回っているのです。
そして太平洋側で水揚げされたスルメイカは推計で1,460トン、去年の同時期より19%下回っているのです。
本年も日本海の海水温が高い状態が続いているため、去年同様に記録的な不漁となる可能性が高いことが予想されています。

画像出典元:https://nanapi.com/ja/116642

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