カジキは潜水艇さえ襲う その2

最近ではカジキの吻が高速遊泳できるために必要な役割があることも研究されており、学術誌『Journal of Experimental Biology』に論文が掲載されました。

これまで高速で泳ぐことができる魚には筋肉に奇網という熱交換器官を備えられているため、周りの海水より体温を高く保つことができ、水温が低いときに筋肉の動きが鈍くなってしまう変温動物の短所を克服しているとされていました。

今回判明したことはメカジキの吻の付け根には油を生成する腺が存在しており、通常遊泳するときはこの腺から脂肪酸の混合液が分泌されて、毛細管と小さな孔を通じて皮膚へと送り出されています。

そしてこの油分がメカジキの頭部前面に撥水層を作り出されることで、水に対する抵抗が弱まり楽に泳げるのではないかと推測している。
メカジキの研究チームを率いたオランダの海洋動物学者ジョン・フィデラー氏は、速く泳ぐことで知られるメカジキの遊泳を加速させるための器官メカニズムが長い間知られていなかったことはとても驚くことだと述べています。

1967年、アメリカでメカジキが珍しい事故を発生させ、話題になりました。
アメリカ海軍が保有する深海潜水調査艇「ALVIN号」はフロリダ沖の海底調査のため、乗員2名を乗せて潜水を開始しました。
午後2時半、深さ2,000フィート(609メートル)まで潜水したところ、激しい衝突音が発生しました。
ALVIN号の2名の乗員は、今まで体験したことのない激しい衝撃に驚きましたが、外部点検をしたところ巨大なメカジキの吻が潜水艇に嵌り込んでいることを確認しました。
カジキが船底に突き刺さって浸水した事故はこれまで何件かありましたが、潜水艇に向かって飛び込んでくるというのは今迄聞いたこともありません。
窓から見える奇妙な光景に乗員はすっかり驚いてしまいました。

嵌り込んで身動きが取れなくなったメカジキは激しく抵抗をしており、皮膚が破けて血が流れている状態でした。
潜水艇と繋がっている母船と対策協議をした結果、調査は中止してメカジキを取り除くために水面に上がることとなりました。

水面に浮かび上がった潜水艇の穴には、すっぽりと吻が嵌り込んでいる3メートルのメカジキがもがいていたのです。
潜水艇からメカジキを取り除きましたが、今度は何故か母船に向かって攻撃をしてきて船底に吻が刺さってしまいました。
今度はこれを2時間かけて取り除いたというお話でした。
なんともまあ、海には色んなロマンがあるものですね。

画像出典元:http://ameblo.jp/chabouzu146487/entry-12108493267.html

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カジキは潜水艇さえ襲う その1

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