クラゲブームは続くのか?


日本ではクラゲといえば漁師さんからも海水浴客からも嫌われて厄介者扱いされてきました。世界には3000種以上のクラゲがいるそうですよ。日本沿岸でさえ200種類を超えるそうです。

しかしその種類によってはこんなにブームになることがあるんですね。
そして中国では高級食材として珍重されていることも改めて知ることになりました。

1978年、有明海でビゼンクラゲが大量発生し、カニ漁の漁師がビゼンクラゲを漁獲するために、120隻もの漁船が出漁したという報道もあったようです。

その後35年ほど経った2012年、有明海では再びビゼンクラゲの大量発生があり、今回のブームを引き起こしたようです。

クラゲには食用になるクラゲが6種類ほどあります。名前と用途を挙げてみましょう。

1キャノンボールクラゲ
メキシコ中米産で肉質重視のクラゲです。中国料理の前菜に使われています。
2ビゼンクラゲ
中国渤海湾、山東省が産地ですが、中国では大連クラゲと同種のようです。最近天然物が少なくなり、養殖に期待するようです。中国料理の前菜として使われ、日本も輸入しています。
3ヒゼンクラゲ
中国が産地で、スライスして中華料理の前菜に使われます。
4エチゼンクラゲ
中国渤海湾で獲れる食用クラゲで中華料理の業務用前菜に使われます。
5ホワイトクラゲ
タイとインドネシアの産で、加工用に使われ、スーパーで塩クラゲ、中華クラゲ、梅クラゲなど加工品になっています。
6チラチャップクラゲ
ミャンマー、バングラディシュ、インド沿岸、バーレーンなどで獲れ、加工用クラゲとして中国で多く使われています。

有明海のビゼンクラゲのニュースを聞きつけた中国の業者は、早速買い付けに走ったようです。そして漁獲から加工までの流通態勢を整えて、ビゼンクラゲの漁獲及び買占めに奔走しているようです。

こうして高価な価格で買い取ってくれる中国の業者も押し寄せ、地元漁師も収入に結び付くわけですから、あとさき考えずにとれるだけ獲っていたようです。
歯止めがなかったため採れるだけ獲ろうという風潮のようでした。

2011年には統計に揚がらないほどの量でしたが、12年には2964トンに急激に増えたようです。13年には2564トン、14年には1434トンの漁獲量があったということです。

ビゼンクラゲの漁期はほぼ夏いっぱいで、地元漁師の皆さんはお盆も土日も返上して、クラゲ漁に出ているようです。

中国の仲買人は、ビゼンクラゲの足が1キロ300円~350円、傘の部分は1キロ30円~50円で買い取るそうです。漁師は1日の漁で、20万円ほど収入を上げる人もあるといわれます。

中国では高級食材として珍重されていますが、日本の家庭ではそれほど人気があるとは思えません。酢の物で食べるくらいが関の山だったように思われます。

地元の水産業者は中国とのパイプが乏しいため、外部から新興の仲買業者が中国との仲を取り持つべく、ブームに乗って押し寄せているそうです。

このブームはいつまで続くのでしょう。有明のビゼンクラゲは本来水産対象生物ではないため、漁獲調整を取り仕切る機関がないようです。

クラゲが漁業本来の目的ではないにせよ、このままでは乱獲のつけはすぐにやってくるのではないでしょうか?
2016年がどのようになるかは、よく分かりませんが・・・。

画像出典元:http://jp.bloguru.com/kobenooisan/216810/2014-08-28

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