イカ・イカ・イカ…イカあれこれ


先日、タコに関するあれこれと綴りました。
今日は同じ軟体動物の仲間、イカについてあれこれ綴ろうと思います。
イカは世界中で最も日本が消費しています。その量、実に年間100万トン。
世界の水揚げ量がおよそ330万トンですので、1/3は日本が消費していることになります。

イカは漢字で「烏賊」と書きますが、これは海を漂っているイカを見つけたカラス(烏)が捕まえようとしたら、逆にイカに喰われてしまったということが由来だそうです。
まあ、その話が眉唾ものとしてもイカもタコと同じく腕の力は強く、口もかなり鋭いのです。
皆さんご存知の「カラストンビ」とはイカの口ばしを取り出したものです。
口ばしの前後を開閉する顎板は、カブトムシなど甲虫を形成するキチン質という固い組織なのです。
顎板は食用に向かないので取り外しますが、顎板の周囲は筋肉が発達しています。
この筋肉を燻製にしたものが「カラストンビ」と呼ばれる酒の肴なのです。
とても固いですけど、噛めば噛むほど味わいが深くなりますね。

そんな強靭な口を持っている訳ですから、優雅に海中を漂う姿とは裏腹に性格はかなり凶暴です。
基本的には小魚や甲殻類を捕食しますが、ときには自分の大きさほどの魚類やタコも捕食しに襲いかかります。
10本の腕を持っているイカは実際に使っている腕は8本で、残り2本の腕は吸盤が先端に集中する「触腕(しょくわん)」とよばれる構造になっています。
この触腕を伸縮させて魚類や甲殻類を捕食するのです。
腕には鋭いスパイク状の吸盤を持った個体もおり、狙った獲物を逃がさないための適応が進化過程でなされているのです。

また、目が非常に進化していることもイカの特徴の一つです。
眼球は陸上脊椎生物の目とかなり似ていますが、全く異なる発生過程を経て生まれた器官のため、内部構造に明確な違いがあります。
視神経が網膜の背面側を通っており視認の邪魔にならないため、視力に優れており盲点が存在しないのです。

イカは浮力を得るため、比重の重たい成分の液体が体液に含まれており、海水と同じ比重になっています。
ダイオウイカなどは一部の種類のイカは、体内に塩化アンモニウムを含有しているため、身はえぐみが強すぎる味で食用には向きません。
一方、食用に向いているイカは美味しいだけではなく、疲労回復やコレステロール値を下げるタウリンが豊富に含まれており、栄養価が優れているのです。
イカが吐く墨にはガン予防に有効な成分があることが判明しています。
また電化製品では欠かすことのできない液晶は、イカのコレステロールから作成されていたのです。
しかし、それは液晶が世に出た初期の頃の話で、現在は化学合成で液晶が作られています。

栄養からテクノロジーまで、イカは非常に有効的に利用されているのですね。
今日はイカのフライを食べたいと思います…おあとがよろしいようで^^

画像出典元:http://cypselurus.exblog.jp/13198159

 

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