温泉と魚介類で全国的有名な道の駅…鹿児島県垂水市・湯ったり館


鹿児島湾・大隅半島側の国道220号線。
高速を降りて南下するとき、左手には穏やかな錦江湾と、雄大な桜島を眺めながらのドライブは都会暮らしの喧騒を忘れる瞬間です。
右側には垂水市牛根の集落がぽつぽつと点在し、全体的に急峻な山々が海岸線の近くまでせり出しています。
ここ一帯は「霧島錦江湾国立公園」に含まれています。

以前、海潟漁港の記事で取り上げましたが垂水市はブリ、カンパチの養殖水産業が盛んな町ですが人口の高齢化、減少に歯止めが掛からず過疎化が懸念されています。
また鹿児島空港から遠く、九州新幹線が発着する鹿児島市内からは船で湾内を渡る必要があり、観光客の誘致も芳しくはありませんでした。

2004年、垂水市が中心になり漁協、農協、市内企業が協賛して垂水市牛根に「道の駅・湯ったり館」を設立しました。
この道の駅は非常に規模が大きく、面白い試みを取り入れています。
噴火山桜島を目の前にして温泉源が豊富なため施設には大きな温泉施設があり桜島と錦江湾を眺めながらゆっくり入浴ができます。
そして、施設の外には「日本一長い」足湯のコーナーが設けられており、無料で使用ができます。
この温泉水はラドン含有量が34倍と言う珍しい天然ラドン温泉です。

館内には地元で生産された商品が所狭しと、ぎっちり並べられています。
柑橘類、さつま芋、季節の野菜や果物、またそれら農産品の加工品があります。
「ビワのソフトクリーム」はかなり有名で、遠方からきた人もそれを食べにやってくるそうです。
そして水産関係、このラインナップは圧巻です。
地元牛根漁協の直売店がありブランドブリ「ぶり大将」の非常に大きいフィレ、アジ、サバ、その他数え切れないほどの地元鮮魚やマダイなど活魚、垂水漁協からはこれまたとても身ぶりがよく大きなブランドカンパチ「海の桜勘」のフィレやさつまあげなど魚の加工品が並べられています。
当日の朝に活〆したブリやカンパチをフィレ加工しており鮮度は抜群、しかも首都圏では買うことができないお値打ち価格。
遠方のお客には、買った鮮魚をクール宅急便で配送するサービスもあります。
観光客は勿論、地元のお客で平日、休日問わず賑わいをみせています。

そして、魚好きにはたまらない場所がもう一つあります。
垂水市漁協の直営レストランです。
レストランの窓の外には錦江湾とブリ養殖場の生け簀が広がっています。
新鮮なカンパチ、ブリ、鮮魚を豊富に使った「桜島男(おい:鹿児島弁でオレの意)の大漁丼」は具のボリュームに圧巻されてしまいます。
桜勘カンパチ丼もとても具のボリュームが多く、心ゆくまで新鮮なカンパチの旨さを堪能できます。
定食料理でカンパチのアラ煮、刺身、寿司など魚料理が心ゆくまで楽しめます。
県内外の観光客や地元の人で連日大盛況、一時間待ちもザラにありますが、待ってでも食べたいほど美味しいのです。
綴っていたらあの海鮮丼の旨さを思い出しました…毎年一回訪れていますが、必ずここの海鮮丼(しかもネタ・ご飯大盛)を食べています。

開館以来、湯ったり館の来客数は年間20万人以上を保ち続けています。
地元の産業をフルに活用して、垂水市の経済活性化の中核になっているのです。

余談ですがお土産コーナーに隠れた名産があります。
それは何と「桜島の灰」の缶詰、商品名はハイ!(灰)どうぞというものです。
原材料が「桜島の降灰、垂水市民の苦悩」、内容量「ありがたくない空からの恵み」、使用期限「皆様の興味がなくなるまで」、保存方法「好きな場所で保存してください」ととてもユーモア(!?) に富んでいます。
桜島の降灰で被害を受けやすい垂水市ですが、これを逆手に全国的規模まで拡げたユーモアセンスは素晴らしいですね。
ちなみに甲子園球場では桜島の灰をグラウンドに使用しています。
興味がある方は、是非どうぞ!

画像出典元:http://eishinblog.blogspot.jp/

 

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