2015-05

高知の漁師めし~鰹のたたき~

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高知といえばまず一番に頭に浮かぶのは「鰹」でしょう。カツオは春と秋の2度にわたって旬を迎える魚です。中でも春から初夏にかけて獲れる初鰹は、季節を感じさせる逸品ですね。「目には青葉、山ホトトギス、初がつお」江戸時代の俳人、山口素堂も詠んでいます。

鰹料理といえば代表格は「鰹のたたき」でしょう。料理の起源は土佐漁師のまかない料理、つまり漁師めしとして発達しました。別名「土佐づくり」とも呼ばれています。赤身の鰹は刺身として料理されることが多いのですが、「カツオの漬け丼」や、カツオとねぎを混ぜて叩いたものに、みそを混ぜて「なめろう」として食べるのも大変おいしい食べ方ですね。

高知の鰹は表面を藁で焼くことで、独特の香りを封じ込めます。中はきれいな赤身が見た目で食欲をそそります。ニンニクやタマネギをたっぷり添えて、酢を利かせた醤油だれを振りかけて、包丁の平でたたいてタレをなじませて食べます。

たたきといっても手で軽くタレとなじませる方法と、焼いてからタレをかけて、木の棒を使って「たたく」方法と、たたく行為はしない「たたき」があるようです。
地元高知で頂いたのですが、皿に盛られたカツオのたたきを見て驚きました。

見るからにうまそうな料理なのですが、箸をつけるのをためらいました。それは上に載っているにんにくの多さだったのです。翌日に大事な商談を控えているだけに、ニンニクは控えなければいけないと自分勝手に思い込んでいたのです。

高知の友人は「高地ではにんにくのにおいを気にするような人はいない。皆食べているんだから何も気にすることはない。失礼にあたることなどありえないんだから」という言葉に背を押され、最高の皿鉢料理を頂いた記憶があります。
鰹は回遊魚です。群れを成して休むことなく高速で泳ぎ回る魚です。そのために大量の酸素が必要となり、効率よく酸素を使えるようにヘモグロビン(血液色素タンパク質)と、ミオグロビン(筋肉色素タンパク質)が多くなります。

鰹は海面付近を泳ぎ回って餌を捕食します。運動量が多いから脂質が豊富に蓄えられます。この脂質が優良な脂質であるEPA・DHAなのです。ご存知かと思いますが、DHAは脳の発育を促し、血液をサラサラにする栄養素です。EPAは悪玉コレステロールを退治し、血液をサラサラにしてくれます。赤身魚のたんぱく質は、筋肉などを作る栄養素です。

また、魚は部位によって含まれる栄養素が違ってきます。ビタミンやミネラルも豊富に含んでおり、人間にとって必要とされる栄養分をいっぱい含んでいるのがお魚なんです。そして何よりいろんな料理によって飽きることなく食卓を盛り上げてくれるのが「さ・か・な」です。明日は魚料理にしませんか?

 

青森の漁師めし『ドウグ鍋』って知ってますか?

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先日テレビの「秘密のケンミンショー」で放映されたのですが、大変興味を持ちました。青森は下北半島の漁師さんが開発した漁師めしです。下北半島では冬の定番料理になっているようです。今回の漁師めしはドウグ鍋、具材は「タコ」です。

青森県下北地方風間浦村の漁師めしは、「タコのドウグ」を食べるということでした。津軽の海ではタコが豊富に水揚げされるそうです。そのタコの内臓だけ取りだして、漁師さんたちは生で刺身として食べたり、今回のなべ料理として食べるようになったそうです。

「ドウグ」とはタコが生きるために必要である内臓を昔から「タコの道具」と呼んでいました。その種類は、腸・白子・卵巣・精きょう・胃・肺・心臓などいわゆるホルモンと呼ばれるものです。内臓は傷みが早く、殆ど生で市場に出ることはないのです。

「ドウグ鍋」は土鍋にネギや豆腐を入れて、味噌仕立てで一煮立ちさせたところへ、タコの生の内臓を入れます。触感は白子のふわふわ感あり、胃や心臓のコリコリ感、その他ムニュムニュ・グチャグチャの触感が味わえるそうです。現地の人に言わせるとまさに知らない世界観があるそうですよ。

タコの内臓は捨てるところがないらしく、栄養素も高たんぱくで低脂肪ということですから、肥満など気にせずに食べられるのがうれしいですね。ダイエット料理には最適ですね。

タコの内臓はお刺身としてもおいしいということです。わさび醤油でドウグの刺身を食べながら一杯やるのもうれしいですね。その他天麩羅やから揚げ、サラダにしてもドウグのうまさが味わえるようです。

タコやイカには人間の細胞を作ったり再生させるインスリンの成分が含まれています。感染症の予防にもなる亜鉛も含まれているため、高血糖値の人にはお勧めの食材です。

青森県ではこのようにしてドウグ(内臓)をおいしく食べる工夫を凝らしていますが、瀬戸内海の明石ダコでは内臓の話を聞いたことがありません。明石もマダコが獲れて有名な漁場です。関西ではタコの内臓料理を耳にしません。多分スーパーマーケットにも並んでいないと思います。

しかし通信販売を調べて驚きました。なんとタコの内臓(ホルモン)としてずらりラインアップされているではありませんか。よく見ると北海道の魚介販売店1社の扱いのようです。そして生ではなくボイルされた冷凍ものでした。テレビの影響を見込んでのことかもしれませんが・・・。

家庭では小さなタコは内臓が詰まったまま食べることも多いようです。すると青森のタコの道具はどうして取り出さねばならないのでしょう。内臓を食べるタコはもっと大きいのでしょうか。それとも干しダコなどにするために内臓を取り出したのでしょうか。

いずれにしても青森発の漁師めしではありますが、まだまだ知名度は低いと思われます。ケンミンショーが引き金となって、広く全国で味わえるようになれば嬉しいですね。

 

〜素敵な漁師めし~ 魚って本当に素晴らしいものなんですね

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漁師めしと聞くと漁船の上や、漁港に帰って獲れたての魚介で料理される豪快なご飯を連想しますね。テレビなどで漁師めしが紹介されると、船上で刺身として食べるシーンも多くみられます。また、港に戻ってから、漁師の奥様方が集って、海岸で豪快に魚介をさばき、いろんな調理方法で、漁師めしを紹介されます。

漁師めしのいいところは気取ることなく、新鮮な魚介を豪快にその土地特有の調理法で食べられるところでしょう。その地域その漁場によって獲れる魚も違います。もちろん季節によっても大きく違いはありますね。

漁師めしはその漁場でとれる旬な魚介の、しかもその良さを知り尽くした漁師さんが作る食事です。魚を知り尽くしたプロが引き出す旨味です。想像しただけでもたまりませんね。

日本は四面、360度海です。海洋国日本万歳と叫びたくなります。太平洋には南から黒潮、北から親潮。日本海には南から対馬暖流、北からリマン海流があります。そこにはその海流に適した魚介が生息しているのです。まさに魚の宝庫ですね。

そして日本中、海に面したところには漁港が発達しています。その港、港で漁師の方が作る、うまい漁師めしがあるのです。ある意味漁師の人たちは大変贅沢な食事をしているのですね。一般の人は市場で見ることすらできないような魚も食べられるのですから。

昨今、魚離れのニュースを耳にします。日本の食事が欧米化されたのは久しいことですが、そのため戦前までは考えられなかったような病気が流行りだしました。動物の肉を食べる機会が多くなったためです。

動物性のたんぱく質は成長のため欠かすことのできない栄養素です。然し動物性たんぱく質を摂りすぎるから、脂肪分が高くなり、コレステロールも高まって、生活習慣病にかかってしまうのです。結果、恐ろしいがんや心臓病、動脈硬化、脳卒中の人が増えているのです。

人間は炭水化物・脂質・タンパク質の三大栄養素をバランスよくとることで健康が維持されるようにできています。日本食はこのバランスが取れた素晴らしい食事なのです。1尾の魚を取り上げただけでも、各部位ごとに違った栄養素が含まれており、ビタミンやミネラルを摂取することができる素晴らしい健康食品であるということを忘れないようにしましょう。

せっかく素晴らしい海洋国日本に住んでいるのですから、魚を見直しましょうよ。今まで肉食の多かった人も、健康のためにも素晴らしい魚を食べる機会を増やしましょう。
このブログSAKAMAから、漁師めしをはじめ、おいしい魚のあれこれをお届けしたいと思います。ご期待ください。